毎日新聞の人生相談での質問回答を1冊の本にまとめた書籍。
回答者があの高橋源一郎ということでドキドキしながら手に取りました。高橋源一郎の代表作と言えば『さようなら、ギャングたち』。
初めて読んだときはぶったまげました。読んでない人は読んだ方がいいですよ。ドグラ・マグラが奇書として名高いですが、古さと難解さで脱落する人が大多数だと思います。しかしこちらはそのあたりはクリアしていますので。本を読まない人ほど「小説」という概念を壊してくれると思います。
さて本題。そんな型破りな高橋源一郎が人生相談に答えるなんてきっと珍回答迷回答名回答がズバスバ出てくるに違いないと期待に胸を膨らませて読みました。
あーーーーーー、めっちゃ普通ううううううう!!!!!!!!!!!!!
ちゃんと回答してんじゃねええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!
いや、新聞の人生相談だしこれが正しい形なんだけども。
っていうのが第一の感想。
質問も回答ももっと長く載せて欲しいなぁ。でもけっこういいこと言ってんなぁ。色々経験してる人はやっぱり違うなというのが第二の感想。
いちばんよかったのは、子どもの結婚に云々言ってる親からの相談に対し
「子どもに、親より大切で大事な人ができたなんて、親として最高じゃないですか!」
と回答の最後を締めていた話です。
人生の様々な相談に対する回答なんてこの本のようにせいぜい600字で答えるのが適切なのかもしれません。
軽い気持ちで読み始めて、軽い気持ちになれる本ですので何かに悩んでいたり、漠然とした不安に襲われている人は是非。