おいおいおい、今更かよという声が聞こえてきそうですが、書くのがメンドクサイという気持ちが95割程ありまして…だってイマイチ情報がないんですよね。
日経のお漏らし記事から不穏な感じはありましたが、「新リーグを考えてますよ」ではなく「新リーグやります!」の発表がありました。
次世代型プロリーグ2024年開幕 - JHL:日本ハンドボールリーグ
ハンドボールファンの方は会見とHPを見た上でTwitter等で様々意見もご覧になったと思われます。私もその一人です。
以下何日にもわたって書き足されたため一連の文章となっておりませんので、話題が飛びまくりです。適当に流しながら読んでください。
「実業団という形態をとっている限り企業の都合でいつチームが解散してもおかしくない、それがハンドボール界にとって目下一番の由々しき問題である」という問題意識があって、持続可能なトップハンドボール界を作るためには新リーグが必要となったのだということを言いたいのだと思われます。
ぶっちゃけ、こんな感じでやりますよ~移籍も活発にしたいな~子どもに夢をあたえたいんですよ~勇気をもって踏み出せない人は外野で黙っててくださいね~うふふ~みたいなふわっとしたものしか見えてこなくて心配も心配です。肝はリーグ一括管理での収入確保と既存の会社員選手からの脱却だと思いますが、それなら新リーグを改めて作る理由には弱いと思うんですよねー。
新リーグの注目の1つである「シングルエンティティ」はNFLやMLSで導入されている仕組みですので理解はできるのですが、(その是非はさておき)
「各チームは新リーグに参入することに前向きなのかどうか」
がよく分かりません。
参加要件は公開されており、新リーグ設立に向けて多方面と話し合い検討をしてきたと言っていましたが、それはどの程度手ごたえがあったことなのか。実際蓋を開けてみるまでどのチームが希望を出して認可されたは当然分かりません。しかし現段階の発表もしくは匂わせがあってもいいのではないでしょうか。「AチームのGMからは参入の意志を表明してもらっている、Bチームの会社側からはこういう点で心配が上がっている」etc.etc.みたいなね。
ここで私が不安に思っているのは、例えば、上位チーム(合成大崎東京紡織)あたりが新リーグに移行してさえくれさえすればあとは新規参入チームを3年間で増やしていけばいいやとJHLが考えていることです。そんなことは許されねぇだろ。あとはジークスターでさえ「新リーグ大いに期待しています!楽しみです」みたいな声明を出していないのも気になります。
選手がSNSでそれについて突っ込んだことを発信したりもしてなさそうなので、チームから「現時点で余計なことは言わないように」とか言われているのかな?
新リーグに移行しないチームは残ったチームでリーグを行うわけですが、そんなの実質2部リーグみたいな扱いになりますよね。そしたら会社だってトップリーグでやっていて日本一を目指せる、メディアや社報にも出せるものだったのが下位リーグに移ったのを機に部は縮小、選手が移籍しちゃって廃部なんてのを誘発する可能性が大いにあると思います。
また、お金の話になりますが、現状各チームは人件費含めて年間2億円程負担しており、収入は0に近いものであるそうです。これは確かに10年20年先を見たとき、事業(=ハンドボールチーム)の継続性を心配するのは最もなので、危機感を持つのは当然だと思います。
ここに対して「3シーズン目のチーム平均売上目標は1.5億円に置いています。管理費がかかるから1.5億を丸々お返しできるか分かりませんが、大半を配分金としてチームに還元できればと思っています。」といっています。が、ざっくりした収支の話をもう少し出して欲しい。だって何チームはいるかも分からないリーグなら何試合できるかもわからないんじゃ平均目標なんていくらでも操作できるんじゃないですかね?
結果的に数字がついてくればいい、今は量より質を求めていると語っているので意図的に数字を隠しているんでしょうか?
日本ハンドボールリーグの年会費が3000万強と現代ビジネスの記事に書かれています。この記事を読む限り、新リーグに参加する権利に相応の価値がでるように考えているようです。すごく俗っぽく言うとゴルフの会員権的な感じでしょうか。
こんな風に情報をバラバラに小出しにするのは卑怯じゃない?
というか、「各チームは人件費含めて2億」ってあるけどこれも企業にしてみれば大した金額ではないよなぁ。年収500万が26人いれば1億3千万円に年会費3千万円出せば1億6千万ですよ。交通費とかそういうのがこれに足されたら2億ってまあそんなもんだよねくらいの感じじゃないのかしら。ほとんどが社業にも関っているうえで2億でしょ?まあハンドボール部なくせばその分浮くけどそれをけちるくらいの会社は部云々より社業の継続がやばい。
そら企業の判断一つで廃部休部はありえますが、そんなん法人化してスポンサーついてたって同じことがいえるじゃないですか。メインスポンサー撤退したら大変よ。
そしたら運営側がスポンサーを1つでも2つでも新規に獲得して予算をとってそれを軍資金に新リーグ2年くらい回します、そして順次移行しますとかの方が現実的じゃないですかね?
選手のことについて。
プロの統一契約書がどんなものなのか詳細が分からないのですが、立場は不安定にはならないのでしょうか。実業団選手として正社員で働いていれば、現役の間は仕事との両立で大変なことも多くなるでしょうが、現役引退後の収入(というか生活)がある程度保証されますし株式会社○○の社員としてローンなどの審査も通るでしょう。兼業だろうがなんでもいいよとなったとき、社業については契約社員扱いでハンドボールのみプロ契約に切り替えるという企業が出てきてもおかしくはないですよね。現役の選手たちは本当にプロ化を望んでいるのでしょうか。
そりゃ誰だってハンドボールだけやってお金がもらえればその方がいいでしょ程度でアンケートに答えてるんじゃない?大丈夫?
っていうか企業と社員との労働契約に関してハンドボールリーグ側から変えろなんていうのは横暴すぎるんじゃないですか?トヨタ系列の会社にはトヨタの社規があってそれにならって社規を作ってるだろうし。。。福利厚生として部活動(ハンドボール)をやる人の雇用契約書を読んだことがないのでよく分かりませんが、会社と個人の労働契約の問題ではないのかな?
デュアルキャリアっていうけど正社員で副業だって立派なデュアルキャリアでしょ。選手にプロを求めないというなら正社員で仕事してハンドボールが兼業だってもうデュアルキャリアしてるわけじゃない。お金はハンドボールも込みで今の給料があるわけなんだし。
1万人2万人規模の応援がある中で試合っていうけどそれはよっぽど地域に根差したチームか優勝がかかったような試合の話でないの?ヨーロッパ引き合いに出してたけど、各国のリーグの平均動員人数とか資料提示されてないけど。何万人も呼べるのはありがたいけど、それは草の根活動の総決算か生活にハンドボールが染みついたような国の文化の賜物でないの?目指すところはそこだろうけど、足元の1歩目の話が疎かじゃ何にも信じられないんだよなぁ。
諸外国のリーグだってそんな夢みたいなところではないでしょうし。行ったことも見たこともないからよく知らんけど。
リーグが興行権を持つ、加盟チームには現時点でも多くのチーム選手がクリアできる統一契約書をつくって肖像権の問題なんかをクリアすればいいだけなんじゃないでしょうか?やろうとしていることと発表があったものと現状とがあまりにもちぐはぐな気がしています。
他には新リーグは稼げるリーグということですが、既存のJHLtvだって値上がりの可能性はありますし、今度はチケットの価格だって上がるでしょう。それも跳ね上がる可能性があるわけですし、手放しに応援している人はそういう部分も納得の上なのかしら。
これはBリーグの変動制のチケットの価格例です。
これは東京でのハンドボールの試合
こっちはエントリオ
エントリオもアリーナでなければ2500円。
こっちは東北。地方だとこんなもんよ
あとはリーグが一括して事業運営を行う点。これは運営会社?委託?法人?がコケたらハンドボールのトップリーグそのものがなくなる可能性だってあり得るわけで。現状をぶっ壊して新しくよりいいものができるならいいけれど、ぶっ壊して失敗しましたじゃ困るわけよね。死んでお詫びしますって言ってるわけでもないし。
どうなるんかね?ハンドボールリーグを一新して全体の活動が伸びるならいいけど、今ハンドボール人口は増えてるわけでしょ?そしたら小学生~大学生と社会人リーグにもっと力をいれてもいいんじゃないかなーって気もする。高校で辞めちゃう人が大勢いるし、社会人になって気軽にボール投げられる環境ってあまりないし。