6畳1間のあめ

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【読書】『女のいない男たち』村上春樹

タイトル通り男女の関係から問いを見つける短編小説。非常に村上春樹的でした。

 

女のいない男たち (文春文庫)

女のいない男たち (文春文庫)

 

 

気に入ったのは「イエスタデイ」と「独立器官」。イエスタデイの以下の文が現在の自分に必要なものとして印象深かったです。

 

“普通の人とは違う彼自身のやり方で、彼自身の時間の中で、とても純粋にまっすぐに。でも自分が何を求めているのか、自分でもまだよく掴めていないんだ。“

 

全体的に読んだ端から忘れていくような軽さと何度でも読み返したくなる必要性を孕んだ本だと思います。よくできた村上春樹的文章で、初心者も「あ~ネットでよく見る村上春樹ね」ってなること間違いなし。初期のポップさはないけれど示唆とウィットに富んだ表現はファンには好まれるんじゃないでしょうか。

 

 

女のいない男たち (文春文庫)

女のいない男たち (文春文庫)