早稲田大学在学中に小説すばる新人賞を受賞しデビューした朝井氏のデビュー作。気にはなっていた本で、運よく弟から借りられたので読みました。『何者』で直木賞も受賞してますしね。
バタフライエフェクトのように小さなことが波及して、それぞれの生活に少し変化を起こすような小説。瑞々しい感性による生々しい高校生の生活と、ハッとするような描写があっておもしろかった。少しだけ人の名前が覚えにくいという点があるけれど、それは私の脳みその問題なのかもしれない。
具体的に大きなことが起こるわけではなく、あくまで日常のリアルな生活を書いているのだが、読み終えると心にずっしりと重みを感じる。そんな小説でした。