6畳1間のあめ

ハンドボールとか音楽とか雑記とか。

虫眼とアニ眼

 

 宮崎駿養老孟司の対談集のような本を読みました。

 私はジブリ作品、宮崎作品がすごく好きなので贔屓眼に読んでしまったけれど、冒頭の漫画部分が特に興味深かったです。「この国は目指すべきモデルがないまま、小慾とコストばかりをめぐって堂々巡りをしているのだ」って部分は的確にとらえてるなぁと思ったね。

 ほかにも保育園や街・家がこうあればもっとおもしろい人間が育つのにとあって、そちらも私の思うことと大体あっていて、これだから作品も興味深いんだろうなと気付かされました。

 

 私は中途半端な田舎育ちで、里地里山のような風景はこころの原風景にはないけれど、栗林やりんごなしぶどうなどの果樹、畑とたんぼ、それに用水路にため池と虫取り魚とりと自然を浴びてきました。しかし一方、工業団地でもありキャノン帝人カルビーやらと工場研究所もいっぱいあるなかでも成長してきました。工業団地っていうのはとても整備されていてかつ膨大に広いという田舎らしさを備えたもので、ここでものびのび遊ばせてもらいました。

 今は東京の八王子でくそみたいな生活をしていますが、土を踏みしめて歩きたいし、GWには田植えをみたい。夏には用水路で小魚をとって、冬には工業団地の広い道路でマラソン大会をしたい。最寄駅まで10kmと不便だけど、隣家とは少なくとも庭を隔てた人らしい生活ができる。隣人が生きてるのか死んでるのか分からない東京も生きやすいけど、私はもっと自然を感じるところで生きていきたいと改めて思いました。